老猫にふらつきがみられた場合には、ただの老化ではなく病気のサインであることが多くあります。安易に老化のせいにはせず、必ず動物病院を受診するようにしましょう。
この記事では、動物病院を受診する前の予備知識として、ふらつきを大きく2つのタイプにわけて、それぞれの原因と考えられる代表的な病気を紹介していきます。
ふらつきのタイプ!大きく2つに分類!
1.体重減少(筋肉量の減少)を伴うもの
ふらつきの直接の原因は、筋力の低下によって自重を支えられなくなっているということです。
このタイプは徐々に進行していくことが多く、なんとなく食欲がなかったり元気がなかったりするという症状が先行していることも多くあります。単なる老化によるふらつきもこのタイプですが、それゆえに老化と勘違いされ、病気が見過ごされやすいタイプでもあります。
2.体重減少(筋肉量の減少)を伴わないもの
ふらつきの原因はさまざまですが、緊急性が高い病気が原因であることが多くあります。
単なる老化によってこのタイプのふらつきが起きることはありません。「さっきまで元気だったのに急にふらつき始めた」といったケースであれば、すぐに動物病院に連れて行きましょう。
ふらつきの緊急性を判断し、検査・治療方針を立てるためには、まずこの2つのどちらに当てはまるか見極めることが非常に大切です。
動物病院での問診で最初に聞かれることなので、普段から愛猫の食欲や体重の変化を観察しておくことはとても重要でしょう。
体重減少(筋肉量の減少)を伴うふらつきの原因!
■慢性腎臓病
老猫の死因で最も多い腫瘍に次いで多いのが、この慢性腎臓病です。
水を飲む量や尿の量が増えるといった症状から始まり、進行すると食欲が低下し、摂取カロリーの不足によって体重が減少していきます。10才以上の猫の約3割が発症するとされています。
■糖尿病
病気のメカニズムはヒトの糖尿病と似ており、肥満の猫は発症しやすいので特に注意が必要です。
からだが糖質をうまく利用できなくなる病気であるため、食欲は旺盛なのに体重は減少していきます。
この「食べているのに痩せていく」というのが非常に特徴的な病気です。水を飲む量や尿の量が増えることも特徴的ですので、併せて観察してあげましょう。
■甲状腺機能亢進症
ヒトでいうバセドー病に似た病気で、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまう病気です。
甲状腺ホルモンはからだのさまざまな活動を活発化させる役割を持っています。それが過剰に分泌されることでいわゆる基礎代謝が異常に上がり、食べても食べてもカロリーが消費されていきます。
この病気も食欲はむしろ旺盛なのに痩せていくのが特徴的です。老猫の約1割が発症するといわれています。
■腫瘍
腫瘍による体重減少では、食欲は旺盛なこともあれば低下していることもあります。
前者の場合には、腫瘍に栄養を奪われているために食べていても体重が減少していきます。後者の場合には、全身が消耗してしまっているため、食欲だけではなく元気も低下しているなど明らかに体調が悪そうな様子が観察されるはずです。
体重減少(筋肉量の減少)を伴わないふらつき
■心疾患
不整脈や心不全などで血液の循環が急激に悪化すると、ふらつきや失神がおきます。
猫が失神した場合には、ヒトのようにバタン!と倒れるというよりは、その場でフラッとうずくまるようにみえるので見過ごしやすいといえます。
興奮時に起きることが多いため、走り回っている最中に急に座り込むなどの様子がみられたら注意しましょう。既に心臓病と診断されている猫は、起こりやすい傾向にあるために注意が必要です。
■神経疾患
てんかんや脳腫瘍、ある種の寄生虫やウイルス感染症などさまざまな原因が含まれます。
いわゆる「発作」が起きた場合には、ふらつくだけではなく意識を失うことも多くあります。「ナックリング」と呼ばれる足の甲が地面に着いたままズルズルと歩く様子がみられることもあり、これは神経疾患に非常に特徴的な症状です。
弊社では事前相談も承っております。
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