「粉骨しないと、お骨ってカビるんですか?」
お店でそんなご相談を受けることがあります。
世界に代わりのないうちの子のお骨がカビてしまうと聞くと、すごく不安になりますよね。
私たちはお骨のカビについて、「そんなに心配いらないですよ」とずっとお伝えしています。
ならばなぜ「粉骨しないとカビが発生してしまう」という考えが生まれるのか解説いたします。
カビが発生する3つの要素
カビの発生には3つの要素が必要です。
・気温
・湿度
・栄養分
この要素が満たされるほどカビにとって心地よく、発生しやすい環境と言えます。
大切なのはお骨を取り巻く環境
まず大前提として、しっかりと火葬されているお骨に水分や栄養分は残っていません。見て触れてみても、かさかさとした炭のような状態のはずです。
そこからカビが発生するほど湿気を含むかどうかは、お骨をどのような環境に置くかがカギとなります。例えば、日常的に湿気の溜まりやすいお風呂場や、換気の悪い押し入れやクローゼットなどの環境は、お骨の置き場所に適していないと言えるでしょう。
直射日光の当たる窓際も、骨壷の中と外で温度差が生まれる可能性があることから、万が一にも結露が発生しないとは言い切れません。例えば、日向ぼっこが好きだった子であれば窓際に置きたくなりますが、おすすめ出来ない場所と言えます。
また、お骨に栄養分はほとんど残されていませんが、例えば汗や皮脂のついた手で触れてしまうと、それに含まれる栄養分がお骨に付着することになります。換気を十分に行っておらずホコリっぽい部屋で骨壷の蓋の開け閉めをするのも、ホコリが侵入してしまう要因となりますので控えた方がいいでしょう。
ご家族さまに「お骨はどこに置いていますか?」と伺うと、自宅の中でも居心地のよさそうなお部屋に置かれている場合が多いようです。普段から家族が心地よく過ごしているお部屋なら、うちの子のお骨にとっても安心出来る環境と言えるのではないでしょうか。
「粉骨しないとカビが発生してしまう」?
粉骨することカビの発生を防ぐかといえば、そうとは言えません。
むしろ粉末になることで、お骨そのままの状態よりも湿気を含みやすくなると言えます。しかし、お骨という立体的な形状から粉末に姿を変えることで、とても密封しやすくなります。
カビの発生理由となる湿度・栄養素の付着を防ぐには、密封することは非常に有効です。
カビ対策における粉骨の有効性、そしてお骨にカビが発生してしまうことへの不安から、「粉骨しないとカビが発生してしまう」という考えに至ってしまうのだと考えられます。
粉骨せずにカビ対策をするなら?
お骨のカビはそんなに心配いらないですよ、と言われても、なかなか安心出来ない方もいるかと思います。
そういう方であれば、100均等で販売している小さな珪藻土を骨壺の中に入れておいておくとよいでしょう。 小さなものでも十分お骨をカビから守ってくれます。
弊社では事前相談も承っております。
わからないこと・聞いておきたいこと等ございましたら、お気軽にいつでもお電話下さい。
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